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ここは、自分のこだわりを書き綴った場にしたいと思ってます。小説はすべて私の頭の中の妄想・空想を書き綴っています。


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D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その11

第11章

数日後、僕は禁断舎からの最終合格通知を手に伊集院教授を訪ねた。
あれだけのことを互いに行った共犯者だ。
連帯感が生まれそうなものだが、そうした感情はまるで生まれなかった。
代わりに嫌悪感を抱いたかというとそれも違う。僕は彼が理解できなかった。
ただ一つ分かったのは伊集院はただのサディストではないという事だ。
若い娘を監禁し肉体を緊縛し辱めを加えることに至福の悦びを覚えるわけだから、変態ではあるだろう。
だが、彼の地下室での行為には不思議な配慮があるからだ。
SM系の雑誌を見たところ、駿河問をプレーとして楽しむカップルは思いのほか多いそうだ。
上半身を厳重に緊縛することは、肉体への加重を軽減するテクニックだそうだ。
それは三角木馬にも同様のことが言えるらしく、身体を縛ることで局所にかかる苦痛を和らげる効果があるらしい。
処女膜に執着していた彼らしい配慮ともいえるがまた、あえて下剤での浣腸を試みたのも、極度の痛みに耐えるため、肛門を引き締め肉体の緊張を保つためだったのかもしれないと僕は勝手に推察する。
もう一つ、猿轡を噛ませたことも自害を恐れてのことというより、苦痛に耐え忍ぶ際の緩和剤、そして誤って舌を噛み切らないための行動だったようだ。
すべてを計算づくで小夜子を責めぬいていたのだとしたら、彼は天才的な責め師とでも呼ぶべきかもしれない。
「先生・・・ありがとうございました…と、言ってきますよ」
僕は就職できた嬉しさよりも気まずさが勝っていた。
冷静になると、自分のしたことは犯罪でしかない。
それも心優しい女友達を欲望のまま餌食にしたのだから。
「素直じゃないねぇ、佐々木君」
伊集院は口調こそいつも通り変人的だが、目はあの夜、地下で見せたある種の猟奇的な光は湛えていなかった。
「まぁ、いい 小夜子君に礼を言いたまえ」
「いえるわけないでしょう!!」
僕が腹立たしげに言うと、伊集院はからかうようにケラケラと笑った。
「ハハハ、そりゃ、そうだ しかし、小夜子君は素晴らしい娘だ 私が想像していたよりも奥行きの深い、ね まあ、君は目出度く就職が決まり、私は欲望を果たせた 最高の結末じゃないか」
伊集院は意味ありげに薄く笑う。
実はあの世、僕は小夜子が解放されるまで付き合ってはいない。
と、言うよりも木馬の上で疲れ果て意識を失った彼女を前に、拷問者から退去を命じられたのだ。
木馬の上で項垂れ、白い轡を噛み締めたまま力尽きた小夜子のエロティックな姿を思い出すだけで、妖しげな興奮が蘇ってきてしまう。
「先生はあの夜、彼女を・・・」
僕の不安をぶつけると、伊集院は一笑に付すように鼻を鳴らした。
「安心したまえ、ちゃあんとアフターケアは忘れんさ 無論バージンは奪っていないよ フフフ・・・・だが、小夜子君は決してあの夜の事を忘れられまい 肯定的な意味で、ね・・・」
「まさか、そんなことは」
「友人のために身を奉げる、天性の美質、いや運命のもとに輝く女だという事さ その証拠に・・・」
伊集院は言いかけてほくそ笑んだ。
「時に、小夜子君には会ったかね?」
「いえ、なんだか…気まずくて」
「フフフ、気にするな、君の加担がばれたわけでもあるまいし・・・ いや、小夜子君のことだ とっくにあの虎のマスクをかぶった男が佐々木祐太だと気が付いているかもしれんが・・・冗談だよ」
伊集院は笑った。

少し遅れてゼミの教室に入った僕は目の前で弾けるクラッカーの音に腰を抜かした。
「ハッピーバースデーッ!!」
見ると反町や幼馴染の和美が満面の笑みで僕を迎えてくれる。
そうこの日は僕の誕生日だった。
つまらないドッキリ企画だが嬉しかった。
「お前ら、いつまでもガキみたいなことをやってんじゃねえよ」
照れ隠しにそそくさと着席しようとした僕の前にひょこっと白い手が現れ、再びクラッカーが鳴らされた。
「ハッピーバースデー・パート2~~ッ!! 内定おめでとおぉぉ~~!!」
椅子の陰に隠れていたのはそう、篠山小夜子だ。
小夜子は屈託のない笑顔で、心底嬉しい!という表情を浮かべている。
そして贈り物のつもりらしいカラフルな包をハイっと差し出した。
彼女の友情と、自分のしてきたことへの罪悪感に苛まれる。
友人たちの祝福の中、僕は小夜子の手からプレゼントを受け取る。
「ありがと、小夜ちゃん 小夜ちゃんのおかげだ・・・」
その瞬間、小夜子の柔和な表情が一瞬にして変貌した。
それは憤怒の表情のようにも見えたが、しかし、違った。
あの木馬責めの際に見せた諦観と、絶望の中に入り混じる恍惚の表情。
小夜子は僕の耳元でささやく。
「そうよ・・・私のおかげよ 虎男さん・・・」
ぎくりとした僕は小夜子の顔を見た。
でも彼女は日頃の穏やかな笑みを湛えているだけだった。    

                    ~完~

D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その10

第10章

身長180センチを超える伊集院に抱き上げられた150センチ代の小柄な小夜子が、鋭く尖った木馬の台座を跨らされる瞬間、短く刈り込まれたスカートの奥に恥毛が薄ら繁る聖なる部分を直視した僕は気が遠くなる思いだった。
やがて磨き上げられた三角の尖った陵が小夜子の股間ににっちりと音を立てて食い込む瞬間、サディスティックな快感が僕の全身を駆け巡る。
「はぅぐぅぅ・・・うぅ・・・あうぅ・・・くッ、くうぅッ・・・」
小夜子の苦悶の声は徐々に増してゆく。
跨らされたばかりのうちは両内腿で台座を挟み込むようにして、体重のかかるのをこらえていたが、時間が経てば経つほどに尖った椅子は陰部を犯し始める。
やがて、緊縛された肉体をびくびくと悶えさせながら、小夜子は苦悶の悲鳴を上げる。
台座の横で白い脚の裏がぴくぴくと痙攣している。
(こ、これはすごい・・・)
僕は虎の仮面の下で世界遺産でも目の当たりにしたような気分に浸った。
憧れの美人令嬢の拷問という秘密絵を眺められるのだから。
(小夜子、もっと苦しめ! もっと悶えろ! そして僕のために責め苦に絶叫しろ!)
僕はアブノーマルな願望を心の中で叫んだ。
しかし、同時に僕は小夜子という娘が理解できない気分だった。
この娘はなぜ人のためにここまで、他人のために自分を捨てられるのか?聡明な彼女のこと、伊集院の手中に堕ちた時点で駿河問や三角木馬の刑に処されることは予想しなくとも、処女を奉げるという対価を払わされることくらいは想像がついたはずだ。
「身悶えられては困るんだ、もっとじっくりと苦しむ姿を見せてもらわなくてはね」
伊集院はさらなる加虐に転じる。
天井からは一本の紐が垂れ下がっている。
伊集院は小夜子の薄栗色の綺麗な髪を鷲づかみにし纏め上げると、その紐に結び付け始めた。
「はぐッ・・・うぅぐぐぐぅぅ・・・」
まるでオールバックのような髪型になり、髪の付け根まで露わになった小夜子の美貌が激しく変形する。
セミロングが天井まで引き延ばされ、頭皮を剥がされるような状態に苛まれる小夜子。
かくして令嬢は上半身を緊縛され、頭髪を天に繋がれ、股間には木馬を跨らされ、悲鳴すら発することのできぬように口枷をはめられ…。
「はぐうううぅぅぅ~~ぅぅ・・・」
あまりに無残な姿だったが、それは被虐の美と言ったら不謹慎かもしれないが、僕の男として持てる支配欲をすべて満たしてくれるような、そんな姿だった。
その僕の心理を伊集院は代弁する。
「小夜子君・・・君は美しい 縛めを受け己の意志を示すただ一つの手段でもある口も塞がれ、多くの切支丹が絶命までもした木馬責めも受けた しかも、便意に耐えながらも、ね」
小夜子は目を剥いて美貌を震わせている。
「だが、小夜子、君が美しいのは外観だけではないよ・・・ 責め苦に耐えるその性根が尊い・・・ 苦痛にも屈辱にも屈せず、友を想う・・・」
そこまで言うと、おもむろに伊集院は正面で眺めていた僕を押しのけ、木馬の食い込む女陰に己の顔を寄せる。
「ンフフフ、やはり、ね・・・君もわかっているんだろう? 自分のどこが美しいかを? それは君が利他的な女の子だという事だ それが小夜子君にとっても‘快感’なのだから・・・」
回りくどい独自の言い回しで、責め苦を与えることに正当性を主張する伊集院。
「さて、小夜子君 最後の試練だ 大切な友人を救うためだ、いいね?」
伊集院は激痛に震える小夜子の跨った木馬を前から攫むと、持ち上げ、床に落とす・・・。
「あぐぅぅッ!!」
くぐもった悲鳴が小夜子の口から漏れる。
さらに伊集院は木馬をゆする。食い込んだ令嬢の局所を嬲るようにじわじわと…。
「ひいぃ・・・いやぁぁぁ~~・・・はむうぅぅ~~・・・く・・・う、うう、ぅぅぅ~~ッ・・・」
大きな瞳に涙を湛え、髪の毛を引きちぎらんばかりに身悶える小夜子。
その声は次第に喘ぎというよりも嬌声に近づいていく。
その猿轡を引きちぎらんばかりに噛み締める横顔はぞっとするほど妖艶で美しい。
「あぁぅぅぅあぁぁ・・・」
やがて間をおいてその嬌声は気の抜けたものに変化していく。
大きな瞳はどこか恍惚の色を見せ始めているように爛々と灯をともしている。
「さあ、もっと良い声を出してくれたまえ」
伊集院はさらに木馬を振動させる。
小夜子のくぐもった喘ぎがさらに響く。
木馬の斜面の下でを小さな足の指がグッと結ばれ、何かをこらえるように華奢な身体が打ち震える。
ついに力尽きたように、はぐっ…という轡を噛み締めるような声とともに息を荒くした彼女は天を仰ぐ。
結び付けられた頭髪が美しかった。
伊集院はおもむろにシャンパンのボトルを手にし、痛み、そして、屈辱、生理的欲求に耐え忍ぶ彼女の白い顔にそれを振りかけた。
「君を拷問できた喜び、そして永遠なる処女へ乾杯だ」
処女に注がれた薄金色の液体はブラウス、引き裂かれたスカートを濡らすと、白い太腿を伝ってつま先から床に滴り落ちる。
縄を打たれたブラウスの下で、シャンパンに濡らされた小夜子の白い肩、そしてブラジャーが露わになった。
女の命ともいえる黒髪、両腕、股間、そして口・・・。
すべての自由を奪い取られ、虚ろな瞳で天を見つめる美女。
その姿を僕は究極の美を見る思いで眺めていた・・・。

D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その9

第9章

当時でも稀な純粋な令嬢に究極の苦痛を与えるための部屋に通された僕はしばし言葉を失った。
そこに用意されていたものは細い足が4本付いた木馬だった。
しかし、その台座は天に向けて高く削られている。
そう、SMではお馴染みの三角木馬だ。
磨き上げられた木材が薄暗い蛍光灯の下で妖しげに光っている。
サディスト教授の欲望にさすがの僕も空恐ろしいものを感じた。
これに小夜子を跨らせるつもりなのか?SM系の雑誌で、プレイを愉しんだ女たちが障害の残るほどの怪我をしたという話を読んだ記憶のある僕は、万が一小夜子の身に不慮の事故が起きることを案じた。
今夜の自分の行為は恥ずべきこと、しかも、小夜子は大切な友人だ。
そんな彼女をいたぶったことに急速に罪悪感が芽生えてきたのだ。
その小夜子は部屋の片隅の鉄柱に上半身を縛めた縄尻を結び付けられてる。
伊集院によって紺色のスカートの裾はミニスカートのように切り裂かれ、綺麗な太腿が露わになってる。
縛られてはいないその白い脚を左右絡めたり、足の裏を時折爪先立ちにしたり、何かをこらえるような仕草をする彼女を伊集院は愛おしげに眺めている。
「さぁ、小夜子君…そろそろ、のっぴきならぬ状況になってきたんだろう? 浣腸の効果がじわじわと君を苛んでいることだろう・・・」
小夜子は顔を紅潮させている。
それが羞恥心なのか、生理的欲求を我慢しているためなのかはわからない。
「君は今何をしたい?言ってごらん…あ、言うことはできないか? 猿轡を噛ませたままだもんねぇ」
伊集院は縛られた小夜子の前にしゃがみ込み、緊縛令嬢を冷やかすように弄ぶ。
小夜子は拷問者から大きな瞳を背け、口に嵌められた布枷を噛み締める。
口惜しさと恥ずかしさを込めた素振りは愛らしく、健気で、逆に男の嗜虐心を高ぶらせるだけだろう。
言葉で責め苛むことを止めない伊集院。
「しかし、猿轡を解かれたとしてもウンチをしたいなんて、君の口からは到底吐き出すことはできないセリフだろう?」
伊集院は小夜子が美貌を背けた方向に自らの顔を近づける。
小夜子は聞きたくないというように反対側に端正な顔を逃す。
白い猿轡が逆に悲壮感を煽る。
「残念だが、君をお手洗いにはいかせてあげないよ、この三角木馬に跨るまでは・・・」
小夜子は縛められた肉体をびくっとさせて伊集院を直視する。
「さもなくば、君は縛めを受けたまま、汚物を垂れ流す・・・」
育ちの良い小夜子には耐えられない屈辱だろう。
美顔を歪める、その表情が僕のサド心を刺激した。
「三角木馬は想像を絶する苦しみだ・・・でも言っただろう、これは試練だと・・・ 佐々木君を守るための、ね・・・」
伊集院は再び僕の名を出し、最後の欲望を遂行するための脅迫に出た。
「さあ、自発的にこの木馬に跨ってくれるね」
小夜子は猿轡を自分の意思を確かめるかのように、強く噛み締めるとコクリと頷いた。
「見せてもらうよ、君の激痛に悶える姿を そして聞かせてもらうよ、その猿轡の下から漏れるくぐもった悲鳴を・・・」



D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その8

第8章

死にます・・・」
小夜子は誰に言うともなしに、放心状態でぽつりと漏らす。
「これ以上、辱められるくらいなら…ここで舌を噛みます いくらあなた方でも死んだ女を犯すほど野蛮じゃないでしょう・・・」
愛らしい瞳を急速に怒りと侮蔑を湛えた小夜子に直視された僕はうろたえた。
小夜子の瞳は真剣そのものだ。
死ぬという覚悟を証明する強い光があった。
信仰を持っている女性の日頃は他者に見せない気丈さ、そしてやんごとなき血筋を引く乙女のなせる気高さが明らかに感じられた。
己の欲望に走る哀れな男を威嚇するに十分な凄みがあった。
たとえ、力では屈服させられても心はお前たちに屈しない、
そんな情念を見せつける小夜子。
だが、伊集院は細く長い白い布を手に背後からほくそ笑む。
「今時舌を噛むとは、さすがに古風なお嬢様だね 舌でも何でも、噛みたきゃ噛んでみろよ、舌を噛んだくらいじゃ、そうそう死ねないものさ もっとも噛みたくても噛ませないのが私の主義だが、ね」
伊集院はすばやく布を小夜子の顔に回すと、背後から彼女の唇の位置を確かめ布をグッと捻じ込んだ。
小夜子は白い前歯を固く閉ざし、轡の餌食にはなるまいと美貌を振って抵抗をする。
その素振りがこれまたエロティックで、嗜虐心をそそられた僕は伊集院に加勢する。小夜子の綺麗な顎筋を左手で力任せに押さえつけ、柔らかなピンク色の唇を右手でギリリと上下に押し広げた。
伊集院は背後から轡の紐尻をぐぃっと引き締める。
「かぁッ、く、く、ッ、くぅッ・・・くはあぁむぅ~ッ!」
純白の布は唇の間を引き裂くように分け入り、小夜子の綺麗な並びの上下の歯をしっかりと受け止めた。
猿轡を噛ませられなかったとしても、小夜子が本当に舌を噛み切る行為に出たかは正直のところ分からない。
だが、いずれにせよ彼女は伊集院に対抗する最後の砦を失ったことだけは確かだった。
「さて、ずいぶん手間取らせてくれたな、小夜子君 さて準備の仕上げといくか」
稀代のサディストは僕に目くばせをする。
僕はこれ以上小夜子が抵抗できぬよう、緊縛した胸元の縄を攫み彼女を中腰のままの姿勢にして膝を立たせた。
小夜子は大きな瞳に諦観と失望の色をにじませている。
ぎゅうっと噛みこまされた白い布を小さな前歯でかみしめる。
その様子に、僕は口を塞がれた女がこうも美しいものなのかと惚れ惚れさせられた。
よく、時代劇や刑事ドラマでは誘拐された上、人質に取られた女たちが縛められ、声を発することをできぬように口に詰め物をされる場面がある。
僕はそんな場面を見てもこれまでなんら興奮を覚えることはなかった。
でも、この時小夜子という憧れの女を徹底的にいたぶる行為に加担し、彼女を縄をかけて引き回す快感を覚えた身には、自由を奪われた女の最後の抵抗の手段を奪うこと自体に、異常な性的興奮を覚えるのだ。
突如、小夜子が目を剥き、猿轡をさらに激しく噛み締める。
「ほらほら、そんなに固くなっていちゃ、挿入できるものも、入らないだろう…」
そう、小夜子を2人がかりで襲撃した理由、それは彼女の肛門に座薬型の下剤を打ち込むことだ。
なぜ、彼女に浣腸が必要なのかは僕にはわからなかった。
だが、伊集院は隣でずっと彼の責め苦に耐え続ける小夜子を胸ときめかせながら眺めていた僕のもとを訪れ、短い言葉で協力を要請してきた。
「小夜子はこれから、想像を絶する責め苦を味わうことになる そのために、彼女の肛門にこれを挿入したい・・・手伝えるね」

「さぁ…良い娘だ そうそうその調子だ、ゆっくりと肛門を緩めて・・・」
伊集院の恍惚とした声を頼りに、僕は小夜子が辱められている「部位」を想像する。肛門を嬲るという行為はアブノーマルとも思える反面、背徳的な快感を覚える。
縛られた小夜子を前から取り押さえている僕は直接その行為を目にできないが、逆に彼女の端正な顔が引きつり、顎がヒクつき、口への咬ませ物を唯一のよりどころとするかのように噛み締める仕草を眺める方が興奮を覚えた。
「はあぁ~~・・・うぅぐぐぅ・・・」
喘ぎとも苦悶とも取れる悲鳴が塞がれた口から漏れ出る。
「フフフ、そんなに緊張しなくてもいいよ、小夜子君・・・ アナルの方もガードは固そうだね さあ、ようやく準備は整ったというわけだ」
伊集院は観念しきったような表情の小夜子をゆっくりと立たせる。
肛門を通り抜けたばかりの坐薬の違和感が残っているらしく、小夜子はよろめいている。
それを僕が受け止める。縛られた女の身体を抱き止める奇妙な快感が伴った。
「場所を変えるよ・・・君が究極の絶叫を上げる場所へ、ね」
伊集院は再び僕を目で促す。
小夜子を連行しなさい、という合図だ。
僕はよろめく小夜子の後ろに回り、縛られた上半身の縄尻を攫むと、サディストの後ろに従った。
小夜子の白い足のから完全に外れきったパンティが足首に絡みつくのが眩しかった。






D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その7

第7章

逆海老状に縛めを受けた小夜子の頬を涙が滴る光景に、僕は思わず局所に指を伸ばした。
性器は自分のものと思えぬほどに膨張し我慢汁が飛び散っていることは間違いなかった。
単に女とSEXするよりも、一人の美しい女が肉体を責められ、精神的に辱めを受け、華奢な身体を縛られ、性器を確かめられる、そんな姿を眺める方が遥かに性的な興奮を呼び起こすものだということを僕自身、初めて気が付いた。
その虐げられる相手が皆の羨望の対象であり、稀なほどの純潔を保った、心優しい令嬢だということもそんな逸脱した性欲に拍車をかけた。
しかも、彼女がこの過酷な試練に臨む理由は僕を救うためという事も、男が持ちうる征服欲を満足させた。
「ほ・・・ほん・・・とうに・・・これで・・・さ・・・佐々木・・・君の、就職を・・・たすけて・・・くださるん・・・です・・・ね・・・」
そんな欲望を刺激するように、小夜子の口から僕の名が囁かれた。
縄責めの苦痛による心悸亢進が収まらない小夜子は縛られた身体を持ち上げ、息も苦しげに伊集院を虚ろな瞳で見上げる。
だがサディスト学者はやっと崖を這いあがってきたカモシカを蹴落とすかのように切り捨てる。
「虫のいいことを言うんじゃないよ、聡明な君らしくもない 君はまだ何の試練にも耐えてはいないじゃないか? 佐々木君という大切な友人を守るためには、それなりに犠牲を払う必要がある」
伊集院は逆海老姿の小夜子の縄を攫むと引きずり起こす。
かすかな胸元の膨らみに縄が食い込み、汗で透けたブラジャーもはっきりと確認できた。伊集院は小夜子の耳元で何事かを囁いている。
「いやッ! 絶対嫌です! そんなことッ!」
小夜子は一瞬、大きな瞳をさらに広げ、拒絶と悲嘆の色をにじませながら縛られた身体を捩った。
その清楚な外観に似合わぬ素振りがこの上なく艶めかしかった。

僕は犯罪に手を染めようとしていた。
正確にはすでに僕は彼女を罠に嵌めた共犯者なのだから、今さら罪悪感を覚えても始まらないわけだが。
しかし、今僕は彼女を襲撃している。
プロレスを好む伊集院の命令でトラのマスクをつけた僕は彼と2人がかりで緊縛令嬢をさらに屈服させるべく暴挙に出た。
もはや自分が自分で無くなったかのようなゾクゾクする快感が五臓六腑を駆け巡る。
僕は伊集院に洗脳されてしまったのだろうか?そんなことを考える余裕すらこの時の僕はもちえなかった。
「いや、助けてッ!お願いッ!やめて、誰かぁぁッ!!」
テレビドラマではおなじみの暴行シーンさながらの小夜子の抵抗も、逆に僕を興奮させた。憧れの女を襲っているという嗜虐的な悦びと、心底惚れた女の嬲り者にされかかった美しさへの。
「ほらほら、小夜子君 観念したまえ 抵抗したところで始まらないだろう?」
伊集院は縛られた小夜子の縄尻を後でつかむ。
足の縄は解かれた彼女だが、無論のこと上半身に打たれた縛めは説かれていない。あろうことか、パンティまでもが太腿に半降ろしにされたままだ。
それでも小夜子はイヤイヤッと涙をにじませた瞳をぎゅうっとつぶり、麻縄をブラウスに食い込ませながら身悶えた。
その仕草はコケティッシュだが、無駄な抵抗を試みる女の小賢しさも覚え、僕は己を抑えきれず手が先に出た。
そう暴力という手段が。
思い切り小夜子の柔らかな頬を平手で打ちすえた。
左右に小夜子の美貌が揺れた。
得も言われぬ快感が僕の身体を駆け巡る。
非力なそれも縛られた女をいたぶる禁断の悦びとでもいえばいいのか。
さらに、興奮冷めやらぬ僕は再び小夜子を殴る。
計6発のビンタを僕から受けた小夜子は呆然自失とでもういうようにぺたりと座り込んだ。
紺色の引き裂かれたスカートから太腿の付け根が露わになるが、何かを失ったように呆然と僕を見る。
まさか目の前にいる文字通り虎の皮をかぶった男が、自分が被虐的な仕打ちを受けながらも庇い続けている佐々木祐太とは知る由もないはずだ。
だが、彼女は平手打ちを喰らわした僕を睨むとも怒るともなしに、ただ信じられないとでもいうように見つめ続ける。
思えば、彼女にしてみれば誰かから手をあげられるという経験は皆無に等しいのではないか。
男たちに捕えられた恐怖にくわえ、頬を打たれたわけだからそのショックは計り知れないものだったろう。厭な予感がした。

D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その6

第6章

「どうかね、小夜子君・・・ 無様な姿だがなかなかチャーミングだ」
伊集院の言葉に僕の鼓動はさらに高まる。
背中で両手首を緊縛された小夜子は腹ばいにされている。
しかも、彼女の綺麗な左右の細い脚首にも麻縄が食い込んでいた。
小さな足の裏は左右揃えた状態で、両手首を縛った一本の縄とともに、纏め上げられている。小夜子の華奢な身体はいわば、逆海老の格好で麻縄に捕えられている格好だ。
「あぁ・・・」
苦悶の表情を浮かべた小夜子の綺麗な貌に、汗が浮かんでいる。
うつぶせの姿勢で両手両足を背中でたくし上げられるのだから彼女の辛さは尋常ではないはずだ。
それだけでも彼女の苦しみはイカばかりか、と思うのだが、さらなる悲運が小夜子を襲う。
カラカラという金属音とともに、ぎしぎしという麻縄がきしむ音が響く。
よくよく目を凝らしてスコープを覗き込むと、天井には小さな滑車が取り付けられていて小夜子の四肢を縛めた一本の縄が徐々に引き上げられてゆくではないか。やがて、逆海老状態の小夜子の肉体が床を離れた時、僕は憧れの女性の悲鳴を初めて耳にした。


「あぁッ、あッ・・・あッ、く、くくぅ・・・」
宙に吊るされた小夜子の苦痛に震える声ならぬ声が漏れる。
手首と足首を縛った麻縄が柔肌に激しく食い込んでいる。
「この責めは駿河問と呼ばれるものだ・・・かつてキリシタン弾圧が公然とまかり通っていたとき用いられた究極の拷問の一つだ 敬虔なクリスチャンの君も時代が時代ならば、こんな風に棄教を迫られていたんだろうねぇ ああ・…それにしても良い声だよ、そしていい表情だ、小夜子君 苦痛に耐え忍ぶ女はどうしてこうも美しいのかねぇ」
逃れようのない小夜子をねっとりと絡みつくような目つきで眺めまわしながら、心底惚れ惚れしたように囁く伊集院。残酷な拷問者は続ける。
「君を駿河問にかけたのはちゃんと理由があってね」
伊集院は空中をふらつく小夜子の身体を攫むとアーミーナイフを手にした。
何をする気だ?僕が不安に駆られていると彼は小夜子の紺色のスカートの裾から太腿を覆い隠しているあたりまでスーッと引き裂いたのだ。
「い、いやッ」
激痛にむせびながらも貞操の危機を察し、縛められた身体をよじったため海老釣りの彼女は宙をくるくる回転する。
その様子を愉しんだ伊集院はやがて彼女の両膝を攫むとぐっと股を裂くように広げ、目を凝らすようにしてそのつけ太腿の奥に隠された秘部に視線を送る。
「確かめさせてもらいたいことがあるんだ・・・」
伊集院は手に小型の米国製と思わしきサーチライトを持っている。
彼はそれを口にくわえると、両手を這わせるようにして小夜子の太腿に滑らせる。
「い、厭です!! やめてッ!!」
覗き穴からは小夜子の悲痛の表情と口からLEDの閃光を放ちながらまるで患者の患部を診察する医師のような表情の伊集院の顔だけしか見えず、僕には彼の指先が緊縛された令嬢のどこを犯しているかはわからない。
いや知りたくもなかった。
常軌を逸脱した学者は、彼女の秘部を覆い隠している‘薄い布’を剥ぎ取り「女の部分」を指で昂ぶらせることは間違いないのだから・・・。
小夜子が性的に弄ばれる・・・。
一番見たいが観たくない、そんなシーンはもうすぐそこまで迫っている。

しかし、僕の予測は外れた。
しかし、伊集院は嬉々としている。
小夜子は相変わらず縄を軋ませ、空中で頭を振り痛みと、そして屈辱に耐え忍ぶ。床に時折滴り落ちる滴。
それは柔肌に食い込む縄の痛みによる脂汗、だがそれだけではない。
大きなくりっとした綺麗な瞳。親鹿を見つめる小鹿のような瞳と表現するとぴったりだと思う。
可憐かつ謙虚な彼女を象徴するそんな美しい部位から大粒の涙が零れ落ちるのを目の当たりにした僕は言い知れない被虐的な快感を覚えるのだった。
僕は伊集院を芯のサディストだと思う。
それは小夜子をいたぶってゆくことで、小夜子の持つ被虐者の美を傍らで覗き見している僕にまで、余すところなく脳裏に焼き付けるそんなテクニックを間違いなく持っているからだ。
彼女が涙をこぼす理由は苦痛だけではない。
伊集院は宙を浮く海老吊の美女の下にしゃがみ込み、「ある一点」を口に咥えたライトで照らしだし、その部分を丹念に押し広げている。
「綺麗な処女膜だ・・・」
伊集院は心底惚れ惚れしたようにつぶやいた。
引き裂かれたスカートの裾からは、か細くも艶めかしい太腿がはっきりと浮かび上がる。
局所を覆い隠していた薄い桃色のパンティーが広げられた状態で両太腿に端をかけていた。
つまりこのサディストは、何も隠し立ての手段を持ちえない小夜子の、おそらくは薄い恥毛の繁みに覆われた下の唇をあのごつい指で無造作に広げ、いまだに異性のシンボルが貫通した過去を持たぬことを確信したわけだ。
「処女膜は軟質で傷つきやすい・・・バイブを使ったオナニーでも容易に喪失しうる・・・君は本当にマスターベーションすらしたことがないようだね」
伊集院は喜び勇んだ様子で、滑車を伝うロープを緩め始めた。
徐々に、逆海老姿の小夜子の肉体が地面に腹部から降ろされた。
「福音主義で重んじられること…それは自己抑制だ 欲望をコントロールするためには矯正が必要だ 時としては今のように苦痛を与え、痛めつける必要もある いわば、神の与えたもうた試練さ」
おそらくは神の存在など信じてはいないだろう、伊集院は小夜子の信奉する信教まで持ち出して心理的にも弄ぶ。
対照的に横たわる小夜子は自らを鼓舞するように虫の消え入るような声でつぶやいた。
「し・・・試練・・・・」






D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その5

第5章

篠山小夜子は白のブラウスに紺のスカートという、就活生ともやや古風なお嬢さんスタイルともいえる清楚ないでたちだった。
そんな彼女が恐怖に唇を震わせている。
いや、恐怖だけではないのかもしれない。
芯の強い彼女のこと、屈辱に怒りを震わせ、これから感じるであろう苦痛と闘っているのかもしれない。
「どうかね?小夜子君 この縛り方はね、捕り縄術で言うところの鎖結びというんだよ 僕流に少々アレンジを加えてはいるが、ね」
小夜子の細い二の腕に巻き付けた左右の縄尻を引き絞りながら、伊集院は息遣いを荒くする。
小柄な令嬢の細身が、麻縄を這わされるたびにビクッ、ビクッと震える。やや貧乳ともいえるブラウスの胸元の膨らみは蜘蛛の巣のように幾重にも菱形の縄で押しつぶされていた。
僕が凝視する覗き窓からは至福の時間を愉しむ伊集院に背後をとられ、文字通り縄責めにされてゆく、小夜子を真正面から見つめることになる。
「あぁッ」
手首を縛められた瞬間、小夜子が小さく叫び身悶えた。
縄の虜になった小夜子の姿に、僕はこれまでのどんな官能的な体験よりも興奮を覚えた。肉体を縛られた女がこうも美しいとは。
「なかなか似合うよ、小夜子君 佐々木君が見たら、なんていう感想を述べるかね?」
小夜子はキッという厳しい視線を伊集院に投げつけている。
僕という人質をちらつかせることでさらなる屈服の手を打ってくるであろう伊集院の言葉責めに屈しまいとしているようにも見えた。
伊集院が僕の名を出しただけで、隣から覗き見していることがばれたかのように鼓動を高めている小心者の僕とは裏腹に・・・。
「君は緊縛の経験はないの? まぁ、あるはずはないよね 旧伯爵家の血筋を持つ令嬢にして敬虔なクリスチャン 無論、バージンなんだろう だけど、君も若いお嬢さんだ 憧れの男性とのロマンスを思い描いてクリトリスがヒクつく、なんていうこともあるんじゃないのか?」
やがて小夜子は、伊集院の言葉責めにその清楚な顔をこんな卑猥な言葉には耐えられない、という表情に変え、俯いてしまった。
その仕草、素振りがたまらなくチャーミングだ。
そのうえ、上半身は厳しく縄を打たれているのだから、観る者のサディスティックなエロティズムを掻き立てることは言うまでもない。
「フフフ…本当に可愛いな、君は 僕も今宵は本腰を入れて君を責め苛むとしようか」

「ごめんなさい・・・門限を破ってしまって・・・ どうしても、出席したいゼミが長引いてしまって・・・はい・・・それじゃあ、できるだけ早く帰ります はい・・・」
美貌にあてがわれた携帯電話を取り去られた瞬間、小夜子は落胆したようにうなだれた。
反対に伊集院は電話の電源を落としながら子供じみた嗤い声をあげた。
「ハハハ、いくら名門女子大生とはいえ、真面目に門限を守っているとはねぇ 普通ならば化石のような娘といいたいところだが、君の場合磨かれ足りないダイヤの原石といったところか しかし、知らぬは父親ばかりとは笑えるな あの、篠山教授が愛娘のこんな姿を見たらなんていうかねぇ」
箱入り娘であろう、小夜子に父親に虚偽の電話をかけさせたことに、これまた伊集院は快哉を叫んだわけだが、僕もその光景に言い知れないサディスティックな快感を覚えた。
聞くところによると、伊集院は教育界のドン的な存在の小夜子の父、篠山圭一郎と犬猿の仲だそうだ。
自由性愛主義者を自認する浮ついたカリスマ教授と、保守本流を行く教育者では馬が合うはずはない。
論壇でも、伊集院が篠山一派と呼ばれる学者を論破する特集は当時、文芸誌でさかんに組まれていた。
その対立する論客の令嬢を捕え緊縛した上に、その当人にいわば【裏切り】を強要させて、それがまた成功したのだから痛快に違いない。
幸福かつ厳格であろう一家を翻弄する快感は、縛られた令嬢をいたぶる行為にさらに拍車をかけるだろう。
観念したように俯く小夜子。
だが、想像を絶する苦痛を与えると公言した伊集院が彼女をこのまま放置するはずはなかった。
伊集院は小夜子を縛めた麻縄の縄尻をつかむと、彼女を引き据えることを愉しむように弄ぶ。
「縄というのは実に便利なものでね 古今東西にわたって一人の人間を制圧するのにこれ以上ない道具だ・・・ 縄ひとつで君をいかようにもできる 身動き一つ出来ぬようにも、また死ぬほどの苦痛と屈辱を与えることも、ね」
小夜子の怯えきった、それでいてこの苦境に屈しまいという気丈な表情を覗き穴越しに目のあたりにした僕は、ペニスが硬直するのを抑えきれなかった。




D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その4

第4章

数日後、天女のような白いブラウスを着た篠山小夜子が僕の傍らで歌うように問いかけてくる。
その声は友人に好機が舞い込んだことを祝福するように弾んだものだった。
「佐々木君、今度、禁断舎の2次面接に進んだんだって?」
「うん、そうなんだ」
僕が頷くと小夜子はわあっとこぼれるような笑みを作ると、白く小さな両手を胸元で握りしめた。
「よかったぁ!! やるじゃん、佐々木君ッ 本当によかったぁ~~!!」
たとえ、将来を約束した男の成功でも、ここまで喜んでくれる女は少ないだろう。こういう優しさというか、美質こそ伊集院のいう利他的な女性ということなのだろう。
僕はこの傍らで友人の成功を祈ってくれる娘を心底愛おしく思ったし、できることならば付き合いたいとも思った。
僕のキャラクター上、あまり思いつめた物言いは敬遠されかねない。
「ねえ、小夜ちゃん 今日は就職祝いに食事に付き合ってくれない?」
できるだけ砕けた口調で切り出した。
「あ、ごめん・・・今夜は予定があるんだ いかなければダメなところがあるの・・・」
やはりか・・・。だが、小夜子の表情はウザい男の誘いを断りたい、というよりはその申し出に応じることができず、申し訳ないという表情に見て取れた。
その証拠に小夜子はこう付け加えた。
「それに・・・まだ2次面接が残っているんだぞ、祐太! 気を抜かず頑張りなさいッ! お食事の約束は最終面接に受かったら考えよう!」
時にユーモラスな受け答えをするのも彼女の特徴で、飾らない性格もみんなから愛された理由だと思う。
しかし、この時の小夜子の表情はいつになく曇っていた。
常識的に考えれば、体よく振られたように見えるが、僕には小夜子の何かを憂いているような美顔に妙な胸騒ぎを覚えた。
そして、その理由にも僕は心当たりがあった。

その日の夕暮、僕は伊集院教授のBMWに同乗していた。
講義が終わると、なんと彼が直々に僕を迎えに来たのだ。
いつも饒舌な彼にしては珍しく、無口でステアリングを握ってる。
素人目にもわかるオープンカータイプの超高級外車は環七を走り抜けていく。
「禁断舎の一次、通ったんだって?」
彼は切り出した。
「ええ、おかげさまで 先生のおかげですよ」
「いや、僕のおかげではない 今日これからウチにお招きするマドンナのおかげだ そして、君の就職が目出度くまとまるか否かも今夜、決まる…そういうわけだ」
伊集院は含み笑いをした。
「約束通り、君には僕の手伝いをしてもらいたい つまらないバイトよりはよほど充実したものになる いやとは言わせないよ、いいね」
伊集院は穏やかだが、有無を言わさぬ口調で囁くように言った。

伊集院の自宅は世田谷区内の高級住宅街にあった。
コンクリート造りのこじんまりとしたそれでいて瀟洒な佇まいだった。
地下室の一角にはワインセラーが設けられていて彼の富裕な生活ぶりがうかがえる。
そのすぐ向かい側の一室で僕は、隣接する小部屋の様子をスコープを通じて固唾を飲んで見守っていた。
ここで君は待ちなさい、と言い残し部屋を後にした伊集院は一人の若い娘を連れて隣室に現れた。
そう、その美女は篠山小夜子だ。
小夜子は女の扱いに長けた伊集院に優しげに肩を抱かれながらも、険しい表情を崩さなかった。
僕が、おやっと思うほどに厳しい顔つきだったが、それも彼女の潔癖な性格を表すかのようで僕は胸をときめかせた。
小夜子がここへ連れてこられることは予想していたことだ。
伊集院の言葉を信じるならば、小夜子は僕の口利きをする伊集院にその代償として身を奉げることになる。
そう、つまりは小夜子は僕のために我が身を犠牲にするわけだ。
告白しよう。
僕にも罪悪感はあった。
就職したい気持ちも強い。
しかし、何よりも、小夜子が伊集院の手で理不尽な苛めにさらされるのか、そんな非人間的な興味を覚えていた。
親友でも応じないような要求を受け入れ、僕のために身を捨てようとしている美しい女友達の姿を愉しむ僕は、ある意味伊集院以上の変態かもしれない。
いや、正確にはそうさせているのは小夜子なのだと思う。
類稀な美質を持った女が苛め抜かれ、悲劇にさらされる姿を拝む機会など、僕の今後の人生では訪れまい。
「正直、先生がこんな穢い手段をお使いになるなんて思いもしませんでした」
小夜子は物静かだが、非難する口ぶりで大きな瞳で伊集院を睨んでいる。
「僕が穢い? そんなことはどうでもいいことだ 問題は君自身の方だろう? 佐々木君を喜ばせたい、君が望んだからこそ私も尽力した その代償が必要なことくらい、聡明な君には察しが付くだろう それとも友人の落胆する表情を眺めるかね?」
粘着質な伊集院の問いに、小夜子は俯いた。
批判の論点をずらし、相手の弱みを弄ぶようにちらつかせる、伊集院のでひすかっしょんのテクニックだった。
やがて、僕という人質を取られた小夜子は端正な顔を上げ、卑怯な脅迫者に真摯な瞳を向けた。
「それで・・・先生わたくしに何をしろと・・・」
「安心したまえ、別に僕はね、君のバージンを奪おうっていうんじゃない」
邪な心を持った教授は柔らかな口調で、獲物の心を解きほぐすように囁いた。が、その後、僕までも身が凍るような残忍な表情を作ると言った。
「君に想像を絶する苦痛を与えてあげる・・・」
小夜子の表情も強張っている。
「まず・・・君を縛るよ」
短いが重みのある処刑宣告のようなセリフを伊集院はつぶやいた。



D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAG その3

第3章

「どうでしょう? 先生」
僕は不本意ながら、この目の前の文化人を媚びるような目で見据えた。
「ふん・・・どうだろうね」
彼の講義では期末試験のみならず、原稿用紙にして50枚分のレポートの提出を義務付けられる。
たとえ、単位は認定されてもその提出課題が彼の「思想」の琴線に触れなければ評価は下がる。
広くマスコミ界に顔も利く彼の推薦状も頂戴できないわけだ。
そのため、この時期になると大学から貸し与えられた彼の教授室は「付け届け行脚」の学生で満杯となり、その主との面談すら困難になる。
目の前で、ニヒルな表情を浮かべて頬杖を突く彼の真意を測りかねている僕もその哀れな就職奴隷の一人である。
僕は一応、伊集院‘天皇’への献上品として今月のバイト代の約半分を費やした高級スコッチを持参したが、彼はそれにはまるで関心を示さず、ため息をついた。
「佐々木君よ、君は人間を見る眼力があるかね?」
伊集院は唐突に切り出した。
彼は哲学者だ。
やや常人の思考や常識に欠ける会話形式をとるが、ただの変人にとどまらない理由はそのコミュニケーション力だ。
そこには他人の興味を惹きつける話術も含まれる。僕は身を乗り出した。
もう一つの第一志望「禁断社」への紹介状がもらえるかどうかの瀬戸際だ。
そんな僕の意志など素知らぬように伊集院は意外なことを切り出した。
「君は・・・篠山小夜子君をどう思う?」
突然の問いに僕は口ごもる。
どう思うかって?はっきり言って「好き」の一言だ。
彼女をもし「カノジョ」にでもできれば、僕の人生はバラ色に変わるだろう。
「まぁ、その様子だと相当惚れているようだね まあ、無理もない 今時あそこまで純粋に、他人を思いやれる娘はいないね 荒んだ世人の心を浄化するいわば平成の天女、のような聡明さと明るさを持ちあわせている 彼女に惚れているウチの学生はゴマンといる まぁ、清水の舞台を飛び下りたつもりでも全員玉砕するだろうが」
伊集院はさらりと、それでいて僕の純情な恋心を見透かしたようにほくそ笑む。
「彼女は君にも優しいよね もしや君に特別な感情を・・・」
伊集院はとぼけた表情で中を見る。
「持っているなんてことは期待しない方がいいぞ 君が小夜子君とSEXできる可能性は今後、30年以内に人類が滅亡するよりも低かろう」
急に、伊集院は僕を貶めるような発言で弄ぶ。
どこか、恋するものを愚弄する響きが彼の話術の中には見え隠れする。
こうした視点こそ、人間社会を滑稽に論じるための秘具であり、彼のカリスマ性を引き立たせる源でもある。
「先生、いったい篠山さんと僕の推薦状に何の関係があるんです」
屈辱にたまりかねて僕が問いただすと、伊集院はまた予想外の言葉を繰り出した。
「学生時代、恋人のいない奴は就職でも苦労する、それは私が常々言っていることだ 君が小夜子君に告ったとしよう 君はほぼ100パーセントの確率でフラれる」
僕はかなりムカついた。
確かに、僕に彼女は高嶺の花だ。
しかし、あの気遣いに長けた篠山小夜子ならば、たぶんストレートな物言いは避けてやんわりとオブラートに包むような形で友人としての関係を強調するだろう。
そんな小夜子への敬愛の気持ちを足蹴にされたようで僕は不快だった。
しかし、伊集院は続けた。
「だが、ね 君が恋を勝ち取れなくとも、彼女の愛のおこぼれを頂戴する方法があるんだ どうかね、私と賭けをしようじゃないか?」
「はあ?」
真意を測りかねる僕に彼はこれまた常人には理解しえない欲望を口にした。
「私は小夜子君を…拷問したいんだよ」

「私を変態と思うかね?」
伊集院は相変わらず、ニヒルな笑みを浮かべながら問うてくる。
「しかしね、人間など誰しも変態性を備えてるものだ 自分のことを私はM的なSだと思っている 私の幼少期のオナニーはいじめられる自分の姿だった 拷問される女性の話を聞くとそれを自分に置き換えていた ある意味、己を女性化していたのだね だが、ある時思ったよ、その肉体的な屈辱を、ある種の快感を相手に味合わせることの方がよほど興奮を覚えることに、ね 」
伊集院は顔色一つ変えずに、逸脱した性癖を吐露しはじめた。
「笑えるだろう 小夜子君が初めて私のゼミに来て以来、私はいい年をして週に数回は夢精している それも理不尽な暴力に耐え忍ぶ姿を夢で見ながら、ね」
禁断ともいえる告白をした伊集院は、値踏みするように僕の目を覗き込んでくる。
「どうだね、君の名前を貸してくれないかね?」
僕は学者の真意を未だ測りかねていた。

D‘S college‼ Lesson① :Hymen&GAGその2

第2章

振り返った僕の心が波打つ。
そこには一人の女子大生がいた。
見つめられると吸い込まれるような黒目がちの大きな瞳、瓜実型の和風の端正な顔立ちの彼女の名は篠山小夜子だ。
小夜子はやや小ぶりなノートを差し出しながら微笑んだ。
「はい、佐々木君 こないだ風邪でお休みしたでしょ 伊集院先生のお話、纏めておいたよ」
小夜子は僕と同じ学年だったが、その立場は天と地ほども異なる。
高名な教育学者の娘で日本で最古の老舗女子大に日本文学を学ぶいわばキスイの令嬢だ。
彼女も、伊集院に興味があったらしく、他大学枠でゼミの日だけ姿を現す僕にとっては憧れの存在だ。
だが、僕のような打算は持ち合わせていないようで、優秀な彼女はすでに神田にある老舗の大規模書店への就職も決まっていた。
「ありがと、小夜ちゃん」
ノートを開くと彼女の可愛らしく几帳面な文字が綺麗に並んでいる。
一昔前のクラスには一人はいた心優しい優等生の女の子、そんな趣を確かに残した彼女は僕の知る限り、誰にでも分け隔てなく接していたし、知り合った人たち皆に親切な娘だった。
したがってこんな親切も僕への特別な感情からしたことでは断じてない。
小夜子は品良くうっすらと栗色に染めた髪を教室の窓から降り注ぐ新緑の風がなぶる。
その髪を軽く押さえながら小夜子は僕の近況を聞き始めた。
「どうだった、厳禁社の一次面接?」
僕の出版社志望を知っていた彼女はちょっぴり心配げな表情で、遠慮がちに尋ねる。
小夜子は聡明な娘だ。
おとなしい性格ではあるが、人への気遣いは人一倍できる彼女は、今朝方からの僕の様子を見るにその結果は芳しくなかったことをすでに察していたのだろう。
「そっかぁ・・・でもまだはじまったばっかりだし、焦ることないよ」
当たり障りのない慰め文句ともいえるが、小夜子の声や態度はいつでも他人を安堵させたり元気づけたりできる。
「積極性とかをアピールするより、佐々木君らしさをアピールするほうがいいよ 佐々木君のホントの姿を、ね」
「それって俺が消極的で根暗ってこと?」
僕が冗談めかして問い返すと、小夜子は可笑しそうに微笑んだ。
「そういうことじゃないけど・・・あっ、でも佐々木君って凝り性だから発想の転換をしてみたら? 同じマスコミでも書く方を目指してみるとか・・・ 意外と作家とか向いてるかも、ね」
小夜子は少し居住まいを正すように、表情を引き締めるとさらに僕を勇気づけるように囁いた。
「でも大丈夫、何回試験に落ちたって佐々木君の価値が変わるわけじゃないんだし 私は応援してるよ!」
小夜子は笑顔を見せ、不器用な仕草でガッツポーズを作る。
その可愛さにしばし我を忘れる僕だった。

午後の講義の最中、僕は斜め前に楚々として座る篠山小夜子の姿に見惚れていた。彼女への思慕が本格化しつつあることも理由だろうが、その横顔はとても綺麗だと思う。
単なる美少女や女子アナ志望の学生は珍しくもないが、彼女の立ち居振る舞いの品の良さは昨日今日身についたものとは思えなかった。
聞くところによると小夜子は伯爵家の血を引いているらしく、明治帝国憲法制定にもかかわった政治家の子孫らしい。
世が世ならば、文字通り姫君だ。
無論、小夜子の口からそんなことを鼻にかける言葉など聞いたことはないのだが。
そんな僕の思慕の情とは別のところで講義は続いていた。
伊集院の、女性的ではあるが、どこか老若男女の知的好奇心に染み渡るような声が耳をなでる。
「つまりね、社会を健全化するにはね、リスペクトすなわち尊敬の念を人々に与える人物が必要っていうことなんだ といってもバブル崩壊後の今日では金や立場じゃ、リスペクトの対象にはならない つまりは他者から理解され、逆に理解し人間を通じて社会全体を包み込める、利己的な欲望を捨てた人間が必要というわけだ いうなれば、利他性を強い意志で形成した、そういう人材こそ、本当に有意な人で社会を率いていくべき人物だ」
伊集院は啓発セミナーの主催者のような言葉で講義を締めくくるのかと思いきや、思わぬ言葉を口にした。
「別に、利他性のある人物というのは特別なことをする必要はないんだ 宇宙開発に取り組んで宇宙人とコミュニケーションをとって宇宙平和に貢献しろっていうんじゃない」
わずかな笑いが学生から漏れた直後、伊集院は学生同士の通路をのそりと歩き出す。そして僕の想い人、篠山小夜子の前で立ち止まる。
「篠山君、君は老人施設でボランティアをしているね 君は利他性を認識しているかね?」
いきなりの問いに小夜子は一瞬、キョトンとしたが、すぐに聡明な表情を作りすっと立ち上がると、よく通る声で話し出した。
「わたくしは、そこまで大きなテーマで生活できていませんし、伊集院先生のおっしゃることを十分に理解はできていないことを恥ずかしく思います」
教室内の学生の視線が小夜子に注がれる。
「ですが、ボランティアをしていて思ったことがあります ボランティアって誰かのためにするのではなく、自分自身のためにすることでもあると思うんです 私はまだ学生ですけど、社会人として何かお役にたてないかと…そういう思いを抱くことで自分が勉強をさせていただいてる気持ちをボランティアをしている時も忘れたくありません そしてその輪を少しでも広げていければいいなって・・・先生のお問いかけの答えになっていないかもしれませんが、そう思っています」
言葉を選ぶように、懸命に真摯な答えを導き出そうとしている小夜子の姿に僕は無論、ゼミの男子大学生の大半は胸を熱くしていただろうことは想像に難くない。まるで卑弥呼が人民を率いるようなそんな気高さが彼女にはあった。
「篠山君の言葉は私の結論を代弁しているよ 彼女のような姿勢こそ、他者の承認を得られ、肯定し、かつ社会を健全化できるもっともすぐれた尊いものだ」
過分なまでの称賛に小柄な身体を恥ずかしそう縮め、両頬を心なしか紅潮させる様子に僕はまた胸を締め付けられた。
傍らで伊集院が満足そうに小夜子を見つめ、頷いていた。







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