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ここは、自分のこだわりを書き綴った場にしたいと思ってます。小説はすべて私の頭の中の妄想・空想を書き綴っています。


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優子ファン様投稿 嵐の夜の受難

第六章

いつの間にか遥は千里を呼び捨てで話し始めている。
しかし千里は何故か言い返す気力が薄れてきた。
発情したメスに戻ろうとしている自分の身体の変化に気づいた千里は、期待で胸がいっぱいになるのを気づかれまいと表情をこわばらせて顔を背けた。
「あら、まだ縛られてもいないのに、もうお姫様に成りきってるの?さあ千里、そこに正座して手を後ろに回すのよ」
言われるままに千里は先ほど遥が正座していたシャンデリアの下に正座して手を後ろに回してうなだれた。
「ずいぶん聞き分けがいいわね。まあいいか。刑事役の私と違って貴女はか弱いお姫様ですものね。観念したようね。それとも待っていたのかしら?」
遥は手際よく千里を高手小手に縛り上げていく。
千里にとっては舞台以来の20年以上の年月を経て再び縄目を受けることになる。
「ついに敵の手に落ちた千里姫の運命は・・・続くって感じかな~」

「縄が吸い付くようだわ。千里の身体って縛られるために生まれてきたみたいね。ずっと縄を受けていなかったなんて勿体無いわ~。でも貴女はもう”おばさん”。若い男の子は相手になんてしてくれないわよ。そんなフリフリのスカートなんかで釣ろうって無理無理。目を付けてくれるのはせいぜい中年童貞のオタクちゃんだけじゃないの?」
「もう40歳半ば過ぎなのに、どうなの、このいやらしい身体つきは。他の奥様がおっしゃる通り、いいお歳なのに夜な夜なアツアツのご主人と励んでいるからかしらね。可愛い顔して見かけによらないわね。縛られてこんなにメスの匂いをプンプンさせちゃって。このスケベ女」
遥の言葉での責めは容赦ない。
千里がさっきまで遥にしていた通りで妄想に酔っているところを現実に戻して蔑むのだ。
しかし今の千里には、その上げ下げが非常に心地よい。
遥への信頼感が千里の心のガードを無くしてしまっていた。


「姫は悪の思うままにはならぬ、ならば自害をっていう気分かしら。じゃあ私とは違ってこれがお似合いかな~」
遥は先ほど買って来ていた太さ3cm長さ15cm位のパイプに縄を通しながら千里の背後に回った。
「しばらく轡をさせていただきますね、お姫様」
「ずいぶんと惨い真似をってお考えでしょうが、あなたは大事な人質なの。もう逃げられないし誰も助けに来ないの。でも取引の前にたっぷりと楽しませていただくわ」
「うむううううう・・・・・うん・・うん・・・・むうん・・・・んん」
千里の声は全く封じられてしまった。

「さてと、大事な人質のお姫様はどこに捕えられちゃうのかな?やっぱり戦利品はしばらく晒し者になっていただこうかしら?」
さっきとは逆の立場で引っ立てられていく千里。
遥は床の間ある部屋までの長い廊下を千里を先に歩かせて小突いていく。

「そうそう、大事な演出があったわ。気位の高い千里姫には高貴な人質の証拠として亀甲縛りも掛けてあげなきゃね。嬉しいんでしょう?」
千里は高手小手胸縄緊縛に加えて亀甲縛りの縄目も受けて床柱に立ち縛りにされた。そして自慢の脚は太腿、膝上、ふくらはぎ、足首でしっかりと揃えて縛られている。

千里の前に座った遥はスマホをかざして映像で千里の痴態を残しながら、グラスのワインを飲みほして言った。
「さっきは千里が私を見下ろして可愛がってくれたけど、私はこうしてしばらく眺めていたいの。高貴なお姫様の気分で可哀想な自分に酔っている可愛い千里姫をどうやって可愛がってあげようかな?夜はまだ長いわ。今夜はステキな思い出が出来そうね」
「今日は、そのフリフリのスカートがとっても可愛いから、そのまま縛っちゃったけど、今度はお姫様衣装でも用意しましょうね。千里も若作りしても男なんて出来ないんだから、ずっと私が可愛がってあげる。私だけの可愛い千里お姫様」
「ときどきは、遥にも・・・してね。お姫様は千里で決まりだから私は男装の若侍なんていいかな~あっ、二十面相に捕まっちゃう少年少女探偵なんかもいいわね」
千里は期待と不安と惨めさで胸がいっぱいになった。
筒の轡を悔しそうに噛みしめて遥の舐めまわす視線から逃げるように軽くイヤイヤをすると首をプイっと横に向けた。

嵐はますます激しくなるようだが、また妄想の世界に入った千里からは荒れ狂う外の音は遠ざかっていく。
嫌がっているフリをしながらも全身にあの懐かしい切なさからの電流のような刺激が走るのを千里はしっかりと自身で受け止めていた。
フレアスカートで隠されたメスの箇所から太腿に粘液の滴が幾筋も走り始める。
太腿をハムのように絞り上げた縄目に到達した一つの滴がきらりと光った。





優子ファン様投稿 嵐の夜の受難

第五章

千里は自分でも今やっていることが信じられなかった。
確かに自分には捕らわれ願望が有ったことを先ほど思い出したのだが、それ以上に遥を縛っていくことが楽しいことが意外なのだ。
遥に厳密には異なる部分があるにせよ自分と同じ性癖があることは明らかで、ねだられて縛ってみたもののセリフがポンポンと出てくる自分に戸惑っていた。
遥がいじらしくて愛おしく思うほど、彼女を喜ばせてあげたいと思うと喜びそうなセリフや動きが頭に浮かぶのだ。

「そうか、私がされたいことを言ってあげれば遥ちゃんも幸せなんだ」
と気づいた千里はもっともっと遥を楽しませてあげたくなってきた。
お部屋中を何かを探しまわる千里。
「どこに大事な資料を隠したのかな?この可愛い刑事さんは?」とリップサービスも忘れない。
ふと遥が買ってきた袋を見ると中にはスポンジボールと黒のパイプが残っていた。
「はは~ん」千里は遥の想いに気づいたようだ。

スポンジボールの中をくりぬいて麻縄を通してお手製のボールギャグを作ると遥の目の前でプラプラさせながら「遥ちゃん・・・・ほんとうに可愛いね。こんなこともされたいんだ」と見下ろしながら言った。
首を左右に振ってイヤイヤする遥だが、その眼は虚ろで明らかにボールギャクを待っているのが解る。
「今から口を割らせるために、たっぷりと可愛がってあげたいんだけど、責任感が強い刑事さんは自害してしまうかもしれないから苦しいけど辛抱してね。死なれたら本も子も無いのよ」遥が喜びそうなセリフで千里がボールギャグを噛ませようとすると、遥は自分から咥えようとしてきた。

「あら、待ってたんだ。遥ちゃんって本当に可愛い変態奥様ね」
トリップした役柄と現実の姿を行き来させて堕ちていくのが自分もスキだからと思って試しに投げかけた言葉に遥は敏感に反応してくる。
「千里さん・・・・遥はどうなっちゃうんですか?」現実世界の遥が甘えたように呟く。

「さあ、私も解んないわ。さて遥ちゃん次のシーンの始まりよ」
と千里がボールギャクを縛めると遥は気丈な女刑事に戻って悔しそうに千里を睨み付けるのだ。
「あらあら、こわ~い。いつまでその気丈さが続くのかしら」
椅子から遥を引きずりおろしソファに座らせて千里は遥を執拗に責めたてる。
といっても耳元で囁くセリフとフィンガータッチで乳首や太腿を弄ぶ至ってソフトなものだ。しかし夢と現実を行き来した遥はついに全身で激しくもがいたかと思うと電気で撃たれたように軽く痙攣しそのままぐったりしてしまった。

「遥ちゃん、可愛かったね。いっちゃったんだ」
千里の呼びかけにしばらく瞼を閉じて余韻に浸っていた遥がこっくりとうなずく。
ボールギャクを外すと滝のように涎が滴り落ちた。千里はそれを口で受けると遥に口移しでキスをしながら流し込んだ。
「ダメでしょ。本当にお行儀が悪い奥様だこと」
「いや~ん。千里さん・・・そんなこと言われると遥・・・またおかしくなっちゃう」
千里はもう一度遥にキスをして、順に縛めを解き始めた。

虚脱感に襲われてリビングで向き合う二人。
まだ周りには麻縄が散乱し遥が咥えていたスポンジボール製ギャグもぐっしょり濡れたまま転がっている。
「千里さん、ありがとうございます。でもさすがに元演劇俳優ですね。すっかり悪い人でしたよ」
「そんな~。でも遥さんが喜んでくれるならってサービスしちゃったかな」
流石に私も同じことがされるのがスキなのとは、年下の遥には言えない。

「呑みなおしましょうよ。私、ずっと猿轡されていて喉がかわいちゃいました~」
さっきまで縛られて恍惚の表情を浮かべていた遥は、すっかりいつもの手際いい活発な遥に戻っている。
「ええ・・・」実は千里は少し飲みすぎてしまったようだ。やはり従順な女性が相手でも緊縛するって凄く体力も必要で千里はワインを口にしすぎていたようだ。酔いが回って少し眠気を感じた千里の視線の先に後片付けを進める遥が居る。
「遥さん・・偉いな。あんなことされた後なのに気持ちの切り替えが凄いわ」

視線に気づいた遥が麻縄を持って千里の脇に腰かけた。
「千里さん・・・貴女も私と同じ性癖をお持ちよね。私、以前から気づいていたの。ママ友の無視にも陰口にも耐えて、ずっと私は気にしていないわって気丈に振る舞っていたし。私とお友達になってからも、わざと冷たくすると哀願するような表情を時折浮かべていたしね。さっきのドラマをちらちら気にしていたのも可愛かったわ」
「何を言うの?私そんな・・・・変な性癖なんてありません・・・・」
「隠さなくっていいわ。私に言ってくれていたセリフって、そのまま千里の願望よね。今からかなえてあげるわ」


優子ファン様投稿 嵐の夜の受難

第四章

千里は少し意外だった。
先ほどの男性遍歴話でも遥の経験は聞いていても飽きないほどスリリングで、とっくにソフトSMなどは経験済みだと思えたからだ。
「遥ちゃんって縛られたことないの?」
「ありませんよ・・・。怖くって。それに男性にはそういうプレイは求めたくなかったの」
リビング中央のシャンデリアの下で遥は正座して手を後ろに組んでいる。
「お願いです。・・・縛って」
躊躇した千里だが酔いも手伝っており遥の申し出を受けることにした。
なによりも手を後ろに回して縄目を待つ彼女が愛おしくてたまらなくなってきたのだ。
「上手く出来なかったらごめんね」と言いながら千里は束を一つほどいて中央で二つ折りに した麻縄を持ち遥の背後に回りこんだ。
まず手首を縛り上げていくと遥が「ああ・・・」とため息とも何とも言えない観念したような声を漏らした。
千里は劇団に居たおかげで、縛り方はある程度理解していた。
手首を縛った縄をそのまま乳房の上あたりに回していくと腕と身体を一緒に縛っていくことが出来る。
遥は何か夢遊病者のようなうわごとを言いながら目を閉じている。
時折身体をよじったりするのだが、抵抗しているというよりは自分から縄の感触を味わっているようだ。
一度胸を回した縄を背中で交差させ、手首を縛った縄を吊り上げて逆回しで再び乳房の上を縛っていくと手首は高手小手に吊り上げられ胸縄も4重にかかることになる。最後に背中で余った縄尻を手首に回し結び1本目の縄目を掛けることが出来た。

遥はうなだれて目を閉じているが発情しているのは千里には解る。
縄を絞るたびに発する声が「あの時」の声に近く、何より欲情したメスの匂いが漂ってきたからだ。
もう一本の麻縄を同じような縛り方で今度は乳房の下で回していった。
遥のカタチのいい胸が尚更強調されていく。
上下4本ずつ麻縄で縛られた熟女の胸は赤いセーターがはち切れんばかりに前面に突き出された。
正座した太腿は薄いピンク色のハムのように艶々しており、その姿は何とも言えない色気を醸し出している。
2本目の縄は手首を縛っていない分、縄尻がかなり余ったので千里は遥の背中から首の左右に分かれて正面に戻した縄で、胸を上下に縛ったそれぞれの縄と左右の乳房の谷間で結び目を作ってみた。
「遥ちゃん、可愛い!とっても綺麗よ」
「千里さん・・・遥・・・これからどうなっちゃうの?私・・・・縛られちゃったから、もう逃げられないのね」
「そうよ。あなたは大事な人質。大人しくしてね。命までは取らないから」
「イヤです・・。助けてください。誰か・・・助けてください」
遥の大声に千里は少し慌てたが一軒家で嵐の夜に外には聞こえるはずがない。
遥はきっと「お姫様に成りきってみたい」のだろうと気づいた。
「あらあら、大人しくしてって言ったのに。しょうがないわね。少しは静かにするのよ」
麻縄が入っていた袋に入っていた日本手拭の意味がようやく解った。
遥はこれで望んでいたのは・・・・・。
千里は手拭の中央で結び目を作ると遥の正面に回 った。
「さあ、お口をアーンしなさい」
「いや、いや。何するんですか?」
千里は遥の両頬を挟むようにして掴んで開いた愛らしいお口に結び目を咥えさせ、うなじで手拭を縛り上げた。
「大人しくしなさいって言ったのに。本当にお転婆なお嬢様だこと。しばらくは窮屈だけど我慢するのよ」
「まだ縄がいっぱい残ってるわね。遥ちゃんって変態さんなんだ。買う時にはワクワクしていたんでしょう。こんな可愛い顔して」
千里にからかわれて遥は顔から火が出るほど恥ずかしかったが、それ以上に身体の中から湧き上がる欲情を止められない。
「むうう・・・・・・ううう・・・・・むんん」(そんなこと言わないで)
「何言ってるの?あっ嬉しいんだ。じゃあもっと 言ってあげるね。捕らわれたお嬢様気分で発情している変態の遥ちゃん。さあ逃げられないように脚も縛ってあげるね」

千里は離れた場所に椅子を用意して遥の縄尻を持って立たせると
「さあ、とっとと歩きなさい。あなたはもう捕らわれの身だから、誰も助けにこないのよ」と遥が喜びそうなセリフを言って小突きながら椅子に座らせた。
そして自分が履いてきたブーツを持ってきて遥に履かせていく。
「やっぱり、レザーのミニなら黒光りのブーツがお似合いね。可愛いわよっ。お姫様っていうより忍びこんで捕まっちゃった勇敢な女刑事さんね」
ブーツを履かせ終わると千里は8mの縄を鋏で半分に切って、まず足首をブーツの上から縛り始めた。舞台で千里が縛られた時と同じである。
遥は軽く抵抗のフリはするが勿論本気でないことは解る。
捕らわれの気分に浸っているのだ。
千里は本当に遥がいじらしくてたまらない。
足首とひざ上を、それぞれ揃えて縛り終わると、千里はもう1本の麻縄で遥の露わな太腿を縛っていく。
「遥ちゃんって太腿がむっちりしているから、ここは長い縄が必要ねっ。うわあ、なんか本当にハムみたいだわ。おいしそう」
細い麻縄でぐるぐる巻きにされた遥の太腿は確かにボンレスハムのような弾力ある肉塊になった。
千里が思わず遥の太腿を丹念に舐めまわすと遥はついに歓喜の声を猿轡の下で漏らしてしまった。

優子ファン様投稿 嵐の夜の受難

第三章

「本当に遥ちゃんはテキパキしてるわ。可愛いしまだまだ若いからモテモテよね、きっと」誰に言うでもなく千里が呟いたが決して遥への悪意ではなく、仲のいいママ友が若々しくきれいなことを誇らしげに思っているような口ぶりである。ほどなくして遥が戻ってきた。「ワインとチーズと、あとは申し訳ないけどオードブルよ」
ふと見ると食べ物以外にも袋が有るが遥はそれを開けもせずに納戸にそのまま入れてしまった。
「あれは何?」
「ううん、気にしないで。ちょうど思い出したから」。

外が暗くなりお酒が入って二人の話 も盛り上がってきた。
明るい間は息子のクラブ活動や進学の話、他のママ友の噂話が多かったが、嵐の夜の熟年女性同士の酒席がいつしかお互いの夫とのなれそめや、若いころの男性遍歴などに流れていくのも仕方ない。
千里もいい気分に酔ってしまったが、遥のピッチが速く、少し千里はセーブ気味にしていた。
「千里さんお風呂どうぞ」
「えっ、私は大丈夫よ。でも遥さんは止めたほうがいいわね」
「ええ、千里さんだけどうぞ。上がったら呑み直しよっ」
促されてバスルームで着衣を脱ぐ千里。
「まだお休みさせないから、お風呂から出たら今の可愛いフリフリの服装でお願いね。寝る前にパジャマはご用意しま~す」
遥はかなりハイテンションだ。お風呂が終わり再び身に着けようとショーツを 見ると先ほどの切ない想いが微かにシミで残っていた。
恥ずかしくて目をそらしてそのままショーツを付け何事もなかったようにスカートとブラウス姿に戻りリビングに入ると遥の服装が変わっていた。

「あれっ・・・遥さん着替えたの?」
「ええ。千里さんとお話していたら急に懐かしくなって若い時の服を着てみたくなったの」
千里とはタイプは違うが遥も素晴らしい美貌の女性である。
「私、レザーが好きで、このスカートお気に入りだったの」
黒のレザーミニに真っ赤なセーターの遥は遠目にはとても30代後半の主婦とは思えない。
「遥さんって可愛い」
思わず口をついて出た千里の言葉に遥の眼が怪しく光った。

「ねえ・・・・千里さん・・・お願い があるの」
遥が甘えたような声で千里にささやいてきた。
少し驚いた千里だったが、酔っているので寛容だ。
もともと遥は時々甘えたように千里に囁くことがあり、一種の癖と思っている。
「なあに、遥ちゃん。お願いって?」
「遥を縛って・・・」
最初は何を言ってるのか理解できず「えっ・・遥ちゃんどうしたの?」と聞き返すが「ねえ、お願いです。遥を縛ってください」と同じ言葉を遥が発した。
何を突然言い出すんだろう・・・・と思った千里だったが気を取り直して「遥さん、酔っちゃったのね。今日はもうお休みになったら。だって縛るって何故?遥さんが悪いことをしたわけじゃないし、道具もないし・・・」
「道具はあるのよ・・・・、ねえお願い。遥をさっきのお姫様みたいな目に合わせて」と潤んだ目をした遥が納戸から袋を持って中身を出した。

麻縄の束が次々にソファに投げ出される。
「これは・・・いったい・・・」
「台風で飛ばされないようにお庭のものを固定したいって言ったら、親切な店員さんが8mずつに切ってくれたの。あまり太いと女性では上手く結べないから、これくらいの太さがいいよって6mmの太さを選んでくれて」。

怪しく束ねられた麻縄は正に時代劇などで誘拐されたお姫様が受ける縄目と酷似していた。
「遥ね・・・さっきのドラマ見ていてドキドキしちゃって・・・一度でいいからあんな目に有ってみたいってずっと思っていたの。でも知らない方や主人には言えなくて、優しい千里さんならお願いしてもバカにし ないかなって」


優子ファン様投稿 嵐の夜の受難

第二章

「えっ・・・?」不意をつかれて千里は我に返った。
「ええ、本当にすごいなって思うわ。私も演劇部なんてやったり大学生のときは舞台に出てみたりしましたけど、やっぱりTVに出られる方って違いますよね」。
心中を悟られないように返した千里だったが声が震えているのが自分でも解った。
「そうですよね~。いえね、千里さんがあまり熱心にご覧になっているから、毎日この番組をご覧になってるのかなって思ったんです」。

千里はそんな遥の言葉には返事せずに「私、お手洗いお借りします」と席を離れようとした。
「ええ、どうぞ。今ちょうどコマーシャルですからねっ。千里姫はまだ捕まったままですよ、早く戻らないと助けられちゃいますよっ」と遥がからかう。
「そんなんじゃないです~」と会釈で返して千里はトイレに向かった。
「はあ~、私どうしたんだろう・・・・」
千里のショーツにはねっとりとしたシミが付いていた。
「どうして、あんなに切ない気持ちになっちゃって・・・私ったらいやだわ・・・」
ショーツの愛液をペーパーで拭ってから用を足し千里はリビングに戻った。

「千里姫、お帰りなさい。でも本当にこんなふうに監禁されちゃったらおトイレなんてどうするのかしらね?」
遥がまたいたずらっぽく笑いながらTVネタを始めてきた。
「いや~ん。姫って・・・。そうね、垂れ流しか、悪い人が連れて行ってくれて見張りが付いている前で・・・なんてね」。
「千里さんはどんな役柄が多かったんですか?例えばこういう浚われる役とか・・」
その時、千里は先ほど湧き上がってきた気分が以前にもあったことを突然に思い出した。

大学生のときに所属していた劇団の出し物で探偵の彼女役が回ってきたのだが、そのときの一場面で彼氏が探っている悪組織に人質として捕まってしまうくだりがあった。台本を見たときにドキッとしたのだが、読み進めていくと浚われるときは男優2人に軽くタオルで口をふさがれ後ろに腕をねじ上げられて小突かれて舞台袖に消える。
場面が変わりアジトのシーンでは舞台中央で椅子に後手で縛り付けられているもののセリフが言えないという理由で猿轡はされないことになっていた。

ホッとしたような残念なような気持ちで監督に「ここってやっぱり私、お話できない方が・・・」と監督に申し出たのだが、「だってあなたがここで決め手のセリフをいうのが見せ場なんだから。それとも千里ちゃんは猿轡スキのMっ子ちゃんなの?」と軽くあしらわれたことがあったのを思い出した。
実はこの脚本には千里はもう一か所注文を付けていた。
監禁緊縛の場面では猿轡はされないが、緊縛は厳重で脚も太腿と足首に縄がかかることになっていたのだが、千里は監督にお願いして太腿緊縛はNGで、足首も当初のソックス上ではなくブーツを履いてブーツ上からぐるぐる巻きに変更してもらったのである。脚に傷を付けたくないという一心での懇願だった。

舞台は5日間連続公演、2回公演の日もあるので7回同じものをナマで演じるのだが、千里の拉致シーンは回を追うごとにリアルさを増し観客にも「可愛い」と好評だった。何よりもミニスカートからすらりと伸びた美脚で登場した可憐な女子大生が誘拐され、監禁シーンではブーツが皺になるほどに厳しく足首からふくらはぎまでロープでぐるぐる巻きにされている。
舞台中央の椅子に後手緊縛で縛り付けられた千里の太腿だけが妙にインパクトがあったのだ。
舞台の打ち上げでは先の監督に「千里ちゃんには今度は誘拐されるお姫様役をやってもらうからね、セリフは効果音で朗読風で流せばいいし。だったらずっと猿轡されたままだから。Mっ子の千里ちゃんは嬉しいでしょ?」とからかわれる位に成りきって演技したのだ。
封印していた記憶はどんどん幼い頃に戻っていく。
父親の書斎にあった「怪人二十面相」などの江戸川乱歩作品を読み、縛られて猿轡をされて転がされた少年少女探偵やトランクに詰められた良家の淑女の挿絵を見たときの、あの脳天から電流が流れたような切ない感情も蘇ってきた。

一瞬だったが随分と長い時間に感じるほど千里は一気に色んなことを思い出して先ほどの不思議な気持ちが、幼い頃や演劇時代に感じた切なさに通じることに気が付いた。
しかし自分を取り戻して遥に「そんな~。私なんてずっと脇役ばかりだから、こんなヒロイン役なんて回ってこなかったのよ」と返しておいた。

TVドラマはクライマックスに入っていく。
監禁されていたお姫様はどうやら取引の場所に舟で連れていかれるようで、縄目と猿轡をしっかりと点検された後に悪人に小突かれて小屋から引き出され船着き場に連行されていく。
激しくイヤイヤと身もだえするとお召し物の振袖が揺れて何ともなく愛らしい。
時折アップになる表情は眉間に皺をよせて自分に降りかかった災難に耐えているのだが、小道具の髪飾りの鈴が首を振るたびに微かに響きくぐもった呻き声とともに捕らわれの演出に役だっている。
いつしか千里も遥もストーリーに引き込まれ会話が途絶えてしまった。外は風雨が強くなってきたようである。

2人が無言でドラマに見入っていたとき、テロップで「新幹線本日の運行中止決定」が入った。
「あら、千里さんのご主人、今日は戻れないわね」
「そうね、メールしてみるわ」
ほどなく千里の夫からの返信には「今日は大阪に宿泊します。そちらは大変でしょうけど、しっかり戸締りしてくださいね」と有った。

「あら~、寂しいわね。こんな嵐の夜は一人では不安だから私のお家にお泊りされたら?」と遥が進める。
「そうね・・・。息子も居ないし。じゃあお言葉に甘えちゃおうかな」
「そうこなくっちゃ。私じゃあひどくならないうちにお買いものに行ってくるね」
「えっ・・・私がお留守番ですか?」
「ええ、お願いするわ。戸締り面倒なんだもん。あらお姫様助けられちゃったわ、残念・・・でも良かったね」
TV映像は縄を解かれて自分で猿轡を外す女優のアップになっていた。苦しかったのか外した後に唇を何度も動かしている。
「本当に大変ね・・・。可愛いお顔が台 無しになったら、誰が責任とるのかしらね。じゃあお留守番お願いしま~す。お姫様」
と言って遥は迎えのタクシーで出かけていった。

優子ファン様投稿 嵐の夜の受難

第一章

「さてと、これでいいかな」、お出かけの化粧を終えた千里は鏡に映る自分に軽くウインクをした。今日は遥のお宅を訪ねることになっている。
膝上が覗く紺色のフレアスカートが年甲斐もなく恥ずかしいかなとも思ったが、「いいよね、遥ちゃんのお家だから」と自分を納得させハーフコートを羽織って千里は家を出た。
若いころは美脚と言われることも多く千里自身も自覚していた。
だから虫さされや傷にも細心の注意を払って守ってきたチャームポイントでもある。
少し風も強く雲の動きが早い。
どうやら台風が近づいているらしい。
フレアスカートがひらひらして時折太腿まで見えるくらいに風がいたずらをする。
「やっぱりブーツに合わせるから、このコーデで正解かな。
私って美魔女と呼ばれるかしら」と千里は思った。

千里はもう46歳。
大学生の娘、中学3年生の息子と夫の4人家族である。
遥は千里より7歳年下だが息子が中学生から同級生でママ友の関係である。
他の母親とは年代が合わない千里だったが気さくな性格の遥と気が合ったおかげで、 抵抗なくママ友の輪に入っていくことが出来て千里は感謝している。
おおよそ、その年齢に見られたことが無い美脚と容姿の千里は年下のママからは疎まれることも多く、息子の小学校時代は陰で「いい年して毎晩やっているから、あんなに若いのよ。綺麗なお顔してスキモノなのね」などと言われない陰口を囁かれて辛い思いをしていたが、遥と友人になってからはそういう陰口は全く聞こえなくなった。
また遥も輪に入れなくとも媚を売らない千里の凛とした美しさと、それでいていつも明るくふるまう千里を今では頼りになるお姉様として慕っており、2人でのホームパーティは恒例行事となっていた。

「いらっしゃ~い、千里さん。お天気が少し心配ね。あの子たち大丈夫かしら」
千里を迎えた遥はリビングへ案内してハーブティーとケーキを用意しにキッチンへ戻った。
大型のTVでは台風情報が流されている。
「そうね、今日はどちらにしても九州での予定だから大丈夫だけど、明後日の戻り便が心配かも」と千里が返した。
千里と美咲の息子たちは今修学旅行中なのだ。
「それより、こちらですよね。主人の帰りが心配だわ」と呟く千里に「いいんじゃない?そうなったら2人で一晩語り明かそうよ。
私たちも修学旅行気分で。でも千里さんのところって、ほんとうにアツアツですものね。羨ましいわ」と遥が少し茶化すように笑った。
「しばらくTVは声を絞って付けておきましょうね」、「ええ」。

台風情報がスクリ ーン脇テロップで流れるようになり番組では再放送の時代劇が流れるようになった。
千里と遥は時折テロップは気にするものの番組内容を見るわけでも無くいつもの談笑に花を咲かせる。
遥が席を立った際にふと千里が画面を見たときである。
番組ではどうやらお姫様と思われる女優がお付きの者と外出中に悪人に取り囲まれている。何気なく眺めていた千里の胸中に懐かしい心地よさが湧きあがってきた。「あっ・・私、どうしたんだろう。えっ・・・この気持ちって・・・何?」。
画面ではお付の女性は当身で気絶させられ、一方でお姫様は縄をかけられて用意された籠に押し込まれていた。
いつのまにか布で猿轡までされている。
「可哀想。この人これからどうなっちゃうの・・・」
思わず感情移入しかけた千里だったが、遥が戻る音を聞いて視線をTVから外した。再び談笑が始まったがどうも集中できない。
どうしても横目で話の展開を追ってしまいたくなる。TVの音を消してしまって失敗したと思ったが、それ以上にさっき湧き上がってきた自分の不思議な気持ちが自分でも説明がつかないのである。

そんな千里の揺れる気持ちは意に介さず遥が「あら~。女優さんてほんとうに大変ね。だってあんなことされちゃうんですもの。仕事とはいえ私なら恥ずかしくって断固拒否しちゃう。ねっ千里さん、ほらあれ見て」。
とTVの音声を入れて千里にうながした。
女優名は解らないが昔は良くみかけた顔である。

お姫様らしく綺麗なお召し物で整えられた髪には幾つもの飾りやかんざしが彩られているのだが、厳しく後手に縛り上げられて監禁されているシーンが大写しになった。「うううむううむ~んん」
誘拐された後に再度厳しく咥え直させられた猿轡で口も封じられており呻き声も演技とは思えないリアルさで全身をくねらせてもがいているお姫様の姿に、つい千里は見入ってしまう。

「千里さん・・・貴女ひょっとして・・・?」遥がつぶやいた。


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