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Author:ベスト
ここは、自分のこだわりを書き綴った場にしたいと思ってます。小説はすべて私の頭の中の妄想・空想を書き綴っています。


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古代への誘い~12

第12章 着替え

「さあ、立ち上がってスカートを脱ぎなさい、ストッキングとショーツはそのままでいいわ。それから、このスカートを履きなさい」
武下景子が手渡したスカートは、純白のミニのプリーツスカートである。
躊躇する由美子に、有無を言わさぬ力強さで、景子がバックから取り出したスカートを由美子の手に握らした。
「白い衣装ならなんでもいいのだけど・・・・どうしても彼がこのスカートにしろ!ですって(笑)・・・・・・ふふふ」

何故スカートを着替える必要があるのか意味が全くわからないのだが、由美子は、仕方なく、自由になった両手でスカートを脱ぎ、座ったまま、渡されたスカートを穿いた。
足首が縛られていて、着替える為に立ち上がりが難かったが、何とか履き終わった。
「さあ、次は、ブラウスを脱ぎなさい。それからキャミを脱ぐのよ、ブラは着けたままでいいわ。さあ、早く、そして、これを着て!」
今度渡されたのは、同じく真っ白の薄手のシルクの高級そうなブラウスである。
抵抗しても、勝ち目がないことはわかっている。
由美子は言われるがまま、大人しく着替え終わった。
「さあ、背中を向けなさい。手首を後ろに廻して頂戴!・・・・やっぱり念のために、後ろ手に拘束しておく必要があるの!」

白いブラウスと白いスカート。
背を向けた由美子の背中には薄手の白いブラウスから白い2段3列のブラジャーのホックがくっきりと透けて見えている。
由美子は、文字通り現代風白装束に身を固めたのだ。
後ろ手に腕を廻した由美子の手首に、武下景子は再び手錠を新たに噛ませた。

「さあ、いい子にしていたご褒美に猿轡を外してあげるわ。高速道路でいくら大きな声を出しても、誰にも聞こえないものね。いいわね。猿轡外しても車内でも大人しくするのよ」

訳も分からず、生け捕りにされ、口惜しさから、武下景子を睨んでいた由美子も、口いっぱいにボールを押し込められ、さすがに顎が痺れかけていた。
とにかく猿轡を外してもらいたかった。
睨みながらも大人しく頷いたのだ。

透明の粘着テープが剥がされ、やっと由美子は、自力で口の中のプラスチックのボールを吐き出すことが出来た。
唾液が長く糸を曳いている。
大きく息を吸い込んだ由美子に「喉が渇いたでしょう?」と言いながら、武下景子が水を飲ませてくれる。
一息ついた由美子は、武下景子をキッと睨みつけた。
「武下さん、これはどういうことですの?・・・・・あなたが、何故???」
そこまで搾り出して、由美子は言葉を飲み込んだ。
問いただしたいことが、山のようにあるのだ。
「ふふふ。わかってるわ。あなたがお尋ねしたいことは。・・・・・まだ、目的地に着くまでは時間があるわ。・・・・・・・ゆっくりと、最初からお話するわね。・・・・・・・・・そうね、どこから話しましょうかね!・・・まずね、あなたは、西尾さんの手紙の中に出てくる日食の生贄にされるのよ。その為に神隠しのように痕跡を残さずに誘拐したのよ。」
「・・・・・・・・・・・」
「急にそんなことを言われても、わからないかもしれないわね。でも、西尾さんのお手紙の中に書いてあった通り、今でも日食がある日、美女を燃え盛る火の中に投げ込んで、アマテラス様に生贄として差し出す儀式が、この日本で1800年も続いているよ。
そして、貴女は、その栄えある美女に選ばれたのよ。誰にも気付かれないように【現代の神隠し】にあったように見せかけて失踪させられたのよ・・・・」
「・・・・・・・・・そんな・・・・・どうして私が?・・・・一体誰が今時、そんな野蛮なことを・・・・・・?それに、何のために?・・・・・・それから、西尾先輩はどうするのです。」
「すべては、日本国と世界人類を救うためよ。その名誉ある生贄に選ばれたのですから、喜ぶべきじゃないかしら(笑)・・・・ふふふ。私たちは、高千穂山嶽党と言って、この日本を1800年以上実質支配してきた組織なの。・・・・・海外では「伝説のシンジケート」としてかなり広く知られているわ。・・・・まあ、そんなことはどうでもいいわ。・・・・それと西尾さんね。彼女は東京一番の美女ということで2009年7月の日食の時に生贄としてアマテラス様の元に旅立ったわ。福岡のカフェで見せた映像は、3年前の映像を加工したものよ!・・・・・もちろん動画にあった通り、調教したわ。そのときの映像を加工したの!」
「それじゃ、西尾先輩は、もうこの世には?・・・・・・」
「ええ、日本を救うため、とっくに天国に行ってるわ。ふふふ」
「ひどい!!・・・・・・・でも、彼女からの手紙は一体??・・・あれは、間違いなく西尾さんの筆跡だったわ!」
「あれは、すべてあなたを誘き出すための偽造よ。今から会うベストっていう黒呪術の達人が西尾さんの霊を呼び戻して書いたものよ。・・・・・・・彼が呼んだ霊が書いたんですもの筆跡も彼女そのものでしたでしょ!! 博多駅で変装させたのも、万一偽名でホテルに泊まったことがバレても、そこからの足取りを消すためよ。・・・・・さっきあなたが着ていた黄色いコートを着た松多佳子さんが明日、あなたになりきってチェックアウトするわ。もし、警察があの部屋を調べてもホテルの部屋にはあなたの指紋が残っている。松多佳子は、今日あの部屋で何も触らず、横にもならず一晩明かすのよ。あのホテルの部屋に居たのはあなただけなの。・・・・・・・宇佐由美子は福岡国際ホテルを出た後、忽然と失踪したことになるの!!!!どお?わかっていただけたかしら!!!!」
車は、熊本の御船ICで九州自動車道を下り、山間部の道を高千穂に向かって走っていた。
九州山地を横断するルートで、深夜ともなれば、真っ暗闇の山道の連続である。
あと小一時間で目的の高千穂・アマノウズメ神社である。

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