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Author:ベスト
ここは、自分のこだわりを書き綴った場にしたいと思ってます。小説はすべて私の頭の中の妄想・空想を書き綴っています。


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優子ファン様投稿 嵐の夜の受難

第三章

「本当に遥ちゃんはテキパキしてるわ。可愛いしまだまだ若いからモテモテよね、きっと」誰に言うでもなく千里が呟いたが決して遥への悪意ではなく、仲のいいママ友が若々しくきれいなことを誇らしげに思っているような口ぶりである。ほどなくして遥が戻ってきた。「ワインとチーズと、あとは申し訳ないけどオードブルよ」
ふと見ると食べ物以外にも袋が有るが遥はそれを開けもせずに納戸にそのまま入れてしまった。
「あれは何?」
「ううん、気にしないで。ちょうど思い出したから」。

外が暗くなりお酒が入って二人の話 も盛り上がってきた。
明るい間は息子のクラブ活動や進学の話、他のママ友の噂話が多かったが、嵐の夜の熟年女性同士の酒席がいつしかお互いの夫とのなれそめや、若いころの男性遍歴などに流れていくのも仕方ない。
千里もいい気分に酔ってしまったが、遥のピッチが速く、少し千里はセーブ気味にしていた。
「千里さんお風呂どうぞ」
「えっ、私は大丈夫よ。でも遥さんは止めたほうがいいわね」
「ええ、千里さんだけどうぞ。上がったら呑み直しよっ」
促されてバスルームで着衣を脱ぐ千里。
「まだお休みさせないから、お風呂から出たら今の可愛いフリフリの服装でお願いね。寝る前にパジャマはご用意しま~す」
遥はかなりハイテンションだ。お風呂が終わり再び身に着けようとショーツを 見ると先ほどの切ない想いが微かにシミで残っていた。
恥ずかしくて目をそらしてそのままショーツを付け何事もなかったようにスカートとブラウス姿に戻りリビングに入ると遥の服装が変わっていた。

「あれっ・・・遥さん着替えたの?」
「ええ。千里さんとお話していたら急に懐かしくなって若い時の服を着てみたくなったの」
千里とはタイプは違うが遥も素晴らしい美貌の女性である。
「私、レザーが好きで、このスカートお気に入りだったの」
黒のレザーミニに真っ赤なセーターの遥は遠目にはとても30代後半の主婦とは思えない。
「遥さんって可愛い」
思わず口をついて出た千里の言葉に遥の眼が怪しく光った。

「ねえ・・・・千里さん・・・お願い があるの」
遥が甘えたような声で千里にささやいてきた。
少し驚いた千里だったが、酔っているので寛容だ。
もともと遥は時々甘えたように千里に囁くことがあり、一種の癖と思っている。
「なあに、遥ちゃん。お願いって?」
「遥を縛って・・・」
最初は何を言ってるのか理解できず「えっ・・遥ちゃんどうしたの?」と聞き返すが「ねえ、お願いです。遥を縛ってください」と同じ言葉を遥が発した。
何を突然言い出すんだろう・・・・と思った千里だったが気を取り直して「遥さん、酔っちゃったのね。今日はもうお休みになったら。だって縛るって何故?遥さんが悪いことをしたわけじゃないし、道具もないし・・・」
「道具はあるのよ・・・・、ねえお願い。遥をさっきのお姫様みたいな目に合わせて」と潤んだ目をした遥が納戸から袋を持って中身を出した。

麻縄の束が次々にソファに投げ出される。
「これは・・・いったい・・・」
「台風で飛ばされないようにお庭のものを固定したいって言ったら、親切な店員さんが8mずつに切ってくれたの。あまり太いと女性では上手く結べないから、これくらいの太さがいいよって6mmの太さを選んでくれて」。

怪しく束ねられた麻縄は正に時代劇などで誘拐されたお姫様が受ける縄目と酷似していた。
「遥ね・・・さっきのドラマ見ていてドキドキしちゃって・・・一度でいいからあんな目に有ってみたいってずっと思っていたの。でも知らない方や主人には言えなくて、優しい千里さんならお願いしてもバカにし ないかなって」


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