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老・女盗賊の悲劇

3章

「やっぱり、あなたがパープルキットでしたか? ふふふ。そうじゃないかと思っていましたよ・・・・・・・・・・・・縛られた心地はいかがですか、小島智子さん。ふふふ。こんな形で再会出来る事を夢見ていましたよ。ふふふ」
目の前に裏窓怪兵がソファに腰を下ろして、ワイングラスを片手に微笑んでいた。

小島智子は、背後から麻酔銃で撃たれたのだ。
目が覚めたとき、黒覆面は剥ぎ取られていて、黒のキャットスーツと黒のロングブーツ姿はそのままに後ろ手に縛られていた。
革の拘束具で、手首と合わせて縛られ、肘までも束ねるように拘束されている。
肩が固定されるようなその縛りは、胸が突き出るような姿勢になる。
キャットスーツの胸部が形よく前に突き出ている。
「ふふ、最後の最後にとんだドジを踏んじゃったわ。・・・・・さあ、早く110番したらどうなのよ?」
智子は、顔と声を聞いただけでも虫唾が走る裏窓怪兵の顔見ないように自らの完敗を認めるように唇を噛んだ。
「まあ、そんな急がなくてもいいじゃないですか?・・・・・何度も話しますが、私は、学生時代から、大ファンだったんですよ。ゆっくりお話しましょうよ。ふふふ」
「・・・・・・・・・・・{もしかしたら、警察には通報しないってことなの?}・・・・・・・・・・
これから私をどうするつもり?・・・・・もう正体がばれてしまったのだし・・・
今更悪あがきする気もないわ・・・・・」
開き直りながらも、交渉次第では、助かるかもと思った智子の態度に変化が見え始めた。
言葉遣いが丁寧になっている。
「ふふふ。警察ですか・・・・・・まあ、これからゆっくり考えましょう!・・・・何と言っても天下の名盗・パープルキャットですからね。・・・・・・・・生きたまま捕らえて、警察に突き出せば、世間は大騒ぎ、その上、犯人があの美人女優の小島智子だったなんて・・・・・・まあ、マスコミは大変な騒ぎでしょうねえ・・・・ふふふ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・悔しいけど私の負けよ!!・・・・・・・・・そうね!! さあ、早く警察に電話したらいかが?・・・・・・・・・・・・・」
「そんなに焦らなくてもいいじゃないですか?ふふふ。まだ夜は長いし・・・・・私はそれに慈悲の心を持ち合わせた男だと思ってますよ。ふふふふふふ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
裏窓怪兵の真意を探るように小島智子は、言葉を心の中で反芻している。
少し長めの沈黙が部屋の中に続いた。

そして、これまでの開き直ったような態度を改めるように智子が話し始めたのだ。
「・・・・・ねえ、お願い! ・・・・私、裏窓怪兵さんが、学生時代バイトで私のこと見詰めていたことを憶えているわ。それから随分たくさんの熱い思いのお手紙も・・・・・
全部大事にとっているわ。今でも・・・・・。お願いだから、この縄を解いて下さらないかしら・・・・・魚心あれば水心っていうじゃない!・・・・・・ねえ、だから警察にだけは電話しないで欲しいの!・・・・ねえ、お願いです!」
智子は、精一杯艶かしい表情で、{あなたさえその気なら、私を抱いてもいいのよ!}ということを匂わせながら、警察への通報中止を哀願したのである。

「ふふふ。確かに魚心あれば水心ですね・・・・・・」
裏窓怪兵は、さっき眠っている智子の覆面を剥ぎ取り、その素顔をマジマジと見た。
いくら芸能界で美人でも、本当の年齢は誤魔化せない。
確かに五十路を過ぎた女性の顔である。
でも、たっぷりお金を掛けて手入れし続けた女優の顔でもある。
五十路とは思えぬほど、艶やかで色気に満ちた素顔である。
四半世紀憧れ続けた肢体を今からたっぷりと弄べるのだ。
男にとって、若い時に一心に恋い焦がれた女性の存在は、永遠に変わらないものだ。
心の中から湧き上がる笑みを抑えることが出来なかった。
もうすでに、弄ぶ手法は考え抜いている。
そのことを知ったら、小島智子は何と言うだろう?
「本当に小島さん、警察には通報しないほうがいいのすね?・・・・・・後で、お願いだから、早く110番して!と騒ぎたくても、出来ませんよ。ふふふ」

その言葉を聴いた智子は、それが何を意味するのかを理解していなかったのだ。



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