FC2ブログ

プロフィール

ベスト

Author:ベスト
ここは、自分のこだわりを書き綴った場にしたいと思ってます。小説はすべて私の頭の中の妄想・空想を書き綴っています。


最近の記事


最近のコメント


最近のトラックバック


月別アーカイブ


カテゴリー


FC2カウンター


「怪兵と亜美」第5弾

8章

「あの女は、ほんといい味してましたぜ!」と笑いながら話すのを、たまたま当直医だった栗原千冬さんが、廊下で盗み聞きしていたようなの。
たまたま廊下を通ったとき、父が経営していた七虎飯店という単語が聞こえ、足を止めたら、男たちの会話が丸聞こえだったらしく、隣の控え室に入り、すべて会話を聞いたらしいのよ。
千冬さんは、生まれて初めて実の母の死の真相を知ったのです。通り魔にあって殺されたと祖父からは聞いていたらしく・・・・・目の前が真っ暗になり、頭に血が上り、咄嗟に控え室に置いてあった、木刀を持って、隣の部屋から飛び込み、母の仇呼ばわりして、襲い掛かった。まずは、その木刀で立ち塞がった堂島功を打ちのめし、それから、ジャッキーの顎を砕いて・・・・・。それからベッドに横になっていたチャーリーに襲い掛かろうとしたとき、ボディーガードの周用明が、後ろから羽交い絞めにしたようなんです。千冬さんも、子供の頃から中国棒術を習っていたようなんだけど、周という男は、2mちかい大男なの。羽交い絞めされたら一溜まりもありません。すぐに取り押さえられたようなんです。
実は、この時の襲撃で堂島は頭を砕かれほぼ即死。それからジャッキーは顎を砕かれて相当な手傷を負ったようなんだけど・・・一命は取り留めて・・・・今も生きてるわ。
「母の仇」「ちくしょう!・・・殺せ・・・・」と喚くのを聞き、医者の名札の「王千冬」という名前と母親の面影が色濃く残る千冬さんの顔を見て、すぐにマダム・ワンの忘れ形見と気が付いたようで、チャーリーが、周用明に「この女を縛り上げろ!・・・騒がれちゃまずい・・猿轡を噛ませろ!」といって、千冬さんを縛り上げ、ガーゼを口の中に捻じ込み、近くにあったネクタイに結び玉を作って猿轡を噛ませ、さらにスカーフを被せて声を封じたとのこと。大きな袋に身体ごと押し込め、深夜になるのを待って、病室から運びだし、周用明が運転して一人で病院を出たらしいのです。・・・・でも、実はこの騒ぎに気づいた看護師が居て、騒ぎ立てずに密かに知り合いの刑事に連絡していたようで・・・・。
それで病院の外の道路で網を張っていて、周の車を停め、トランクに詰め込まれていた千冬さんを救出したのよ。もちろん、周用明も逮捕しましたが、すでにチャーリーとジャッキーも病院を抜け出していて、タッチの差で2人は取り逃がした。
部屋には、堂本の遺体は残されていなかったと記されてるわ。

これが5年前の事件。
警察は、レッドウルフの首領とわかり、色めき起ったけど、結局、チャーリーとジャッキーは逃亡し、逮捕出来ずしまい。
そして、千冬は、レッドウルフの魔の手を逃れて、日本に入国したとのこと。
祖父の王敏氏は、千冬を香港に残し、自分がボディガードを雇い、孫の千冬の身を守ると説得したようなのですが、千冬自身が、どうしても医師を辞め香港から国外に出ると言って聞かなかったようなのよ。
千冬は自分の中に獣が居ると言っていたようね・・・・・。千冬は、自分が恐いとも言っていたそうです。
何か自分の本性に気が付いたようだったとの証言があったわ。

香港の刑事の調書の中で、たった一撃で木刀で大の男を即死させるなど並の女性には出来ないことらしく、よほど千冬には武術の心得があるのだろうと書かれていました。
どんな理由にしろ、人を殴り殺したという事実は千冬の心に大きなものだったのでしょう。
日本に来て、都会の片隅でひっそり暮らしていた千冬の心情ってなんだったのでしょうか?

奈緒美先生が、キャラに似合わずしんみりと千冬の心情を慮ったところで、一応奈緒美先生の報告は、終わった。

「これが、亜美ちゃん、依頼された2人の女性の報告よ。」
「結局、2人は、今長崎に?・・・・・どうしているんですか?」と庄次が尋ねます。
庄次にしてみれば、この中で唯一千冬と真希と面識があるから、気になるのも当然であった。
「2人は、長崎市内にいるわ。長崎は、千冬の母、小冬の出身地・・・・・もちろん、もう誰も身内はいないけど・・・・やっぱり、思い入れのある土地なのかしら・・・・2人ともビルの清掃の仕事をしてるわね・・・・」と奈緒美先生

「やっぱり、追手の目を気にしてるのかしら・・・・・そういえば、玄竜住職の陰間寺って福岡だったわよね・・・・・目と鼻の先じゃない・・・・どうして長崎なのかしら・・・・」
とこれは令子の発言


実は、後でわかったことだが、長崎の中華レストラン「宝莱軒」は香港で祖父・王敏氏の弟子が経営するレストランで、ここから資金援助と保護があっていた為、あえて長崎に顔を隠して働ける清掃員として身を潜めたのである。
千冬と真希にすれば、玄竜姉妹の陰間寺一派と、香港のレッドウルフ一味の両方から追われる身であり、相当の精神的圧迫感があるはずである。
両派とも、金でいくらでも裏社会の人間を動員出来る組織であり、千冬はそのことを知り尽くしていたのである。
「ところで、王敏氏は、まだ存命なの?」と亜美
「ええ、今年90歳。かなり老衰しているらしいけど、まだ生きているわ・・・・・千冬のことを随分気に病んでいるらしいわ」



コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://besuto.blog104.fc2.com/tb.php/1118-cd74736b

 | BLOG TOP |